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今宿博史

✴︎2024.7.3

同志社講座24年度春学期、保阪さんに続く講座
「清少納言と紫式部ーそれぞれの和歌と人生ー」
6月27日に参加しました。
講師:同志社大学文化情報学部 福田智子教授
・タイトルは「謎解きデータサイエンス」
清少納言の祖父清原深養父(従五位下・歌人)と
紫式部の曽祖父藤原兼輔(従三位中納言・三十六歌仙)の
二人の歌から「本歌取り」の因縁が導き出されている。
時間の関係で多くは清少納言にまつわる話であったが、
久しぶりに和歌の世界の話に踏み込む時間を楽しめた。
・同志社大学所蔵の「百人一首かるた」
このカルタ、読み札は上の句、取り札が下の句であり
わが家所蔵のカルタもこのタイプで、中学時代の私には
相当に厳しかった記憶がある。競技カルタでは、
「夜をこめて〜」で、「世に逢阪の〜」を取らねばならぬ。
「巡りあひて〜」で、「雲がくれにし〜」となる。
私の小中学生時代、昭和50年代であるが、正月三が日は
母屋から祖母がいる隠居で寝起きする習慣となっていた。
この祖母が百人一首をスラスラ覚えていて、聞かされた。
お陰で、得意札が30首前後あり、冬休み明けの学内競技
ではチャンピオンになった記憶がある。
当時は、まだ、下の句が読まれて直ぐの勝負だったから
上の句で取れれば、これは圧勝となる。懐かしい話だ。


✴︎2024.7.1

京橋の同志社東京キャンパスで保阪正康氏の講演があり、
6月21日に話を聞くことができた。
生憎の土砂降りで、日本橋丸善でハヤシライスを喰らい
京橋までの歩きで足元がびしょ濡れになってしまった。
・「近現代史の中の天皇制を考える」がテーマである。
明治、大正、昭和、平成と令和5代の治世156年である。
その間、戦争の時代は51年間、日本軍の戦闘は22年間。
意外と実際の戦争期間は短いものであったが、
すべて、天皇の「宣戦の詔」で開戦が決定されてきた。
・倒幕で誕生した明治政府に確たる国家観はなかった。
旧武士の反乱、民権運動に怯え天皇に頼る権力政治を
確立した。軍人勅諭(M.15)が全てにおいて優先した。
・日清・日露の戦いの回避を願った明治天皇≒睦仁」
軍の押し付けを全てにおいて忌避した大正天皇≠嘉仁」
天皇のための戦いを具現化した昭和天皇=裕仁」の涙。
慰霊に徹した平成天皇「明仁」は、戦争なき世に感謝。
天皇名と個人の名は昭和帝で初めてイコールとなる。
天皇=裕仁=日本軍が一体化した不幸な時代であった。
・保阪さんは『近代日本の地下水脈1』(文春新書)
の中で、先達二人の人物の言葉を引用している。
・司馬遼太郎氏「近代日本史の地下三尺には攘夷の
エネルギーが凄まじい勢いで流れている。ひとたび
噴出口を見い出したならば、爆発的に噴出する」
・鶴見俊輔氏「デモクラシーの後を必ずファシズムが
歩いている。デモクラシーが疲弊するといつでも取って
代われるように準備している」
ウクライナや移民を巡るEU諸国の混迷から読み取れる
地下水脈の流れ、わが国も例外ではない。





☆令和5年1月4日

令和4年のスタートにあたり、「今年は本を読むぞ!」と身構えたものの大したことのない結果に終わっている。
年間休みなく続けられたのは、朝日新聞一面の見出しだけを取り上げて「note」に投稿したもの。
「note」からの「今塾・2022年の記録」2022.1.1〜2022.12.15 によると
・投稿した数 310本
・スキされた数 66回
・読まれた数 1042回
「よく読んだクリエイターTOP3」の1位に、なんと「つんく 8回」との記載がある。誰かに見てもらうというより自分のための「覚書」のつもりであるが、「note」のフォローに些か感激した次第です。
令和5年も継続してやってみるか!?

年末にバタバタと本箱の整理をしたこともあり、月1冊位は読みたいもの!



☆2022年11月25日

最近、私のZOOMの背景に滋賀の実家の「離れ」の写真を使っている。
そこで、亡くなった祖母からの話を軸にこの「離れ」の歴史を記しておきたい。
母屋は、明治7年頃に建て替えられたものであるのに対して、「離れ」は江戸末期にどこかから移築されたものではないか、とのことであった。
わが家の周辺は彦根藩に属していたが、幕末に彦根藩から年貢とは別に資金繰りのために藩主はじめ家老クラスが藩領内を歩いていたことは歴史的事実として知られている。
この「離れ」に彦根藩の重役が逗留して、千両箱?の代わりに刀剣や掛け軸を置いていったらしい。使用した「おまる」(便器)の実物が存在した。
太平洋戦争の末期には、陸軍八日市飛行場のパイロット司令殿が滞在した。毎朝、近隣農家に分宿していた兵士20数名の護衛で、乗馬にて飛行場に向かった。わが家から飛行場まで徒歩で40〜50分は要する距離で、大阪の親戚一家が疎開して来ていたくらいの田舎でもある。戦後に、父がこの司令殿の消息を尋ねたらしいが不明だったという。
この「離れ」、祖父が亡くなった後も祖母の住まいとなっており、大晦日から正月3日までは母屋から兄弟4人の寝所であった。

余談になるが、彦根藩が置いていった刀剣・掛軸等は父が脳梗塞で倒れ、母も看病で京都にいる間にトラックで乗りつけたらしい盗人?に文庫蔵からゴッソリと持ち出されてしまった。後日談であるが、50軒くらいの在所中が寝静まり、多数の犬が吠え立て皆が息を潜める中でのことだったらしい。警察に被害届を出す段になって、一体何を運び出されたのか分からない、というオチが付いた話である。わずかに分かるのは、母と私くらいで父は病臥中であり、長兄も次兄もおそらく文庫蔵に入ったこともなかったかも。



☆2022年11月16日

聖徳中学から八日市高校当時の親友、中溝芳雄君の訃報が来た。
もう長いこと会っていない。
多分、私が結婚した後、習志野の新居に来てくれた時以来だったか。
私は京都で式を挙げが、その時彼が出張か何かで欠席したためだったと記憶する。
その後の中学時代の同窓会「二九友会」や高校時代の同窓会「燦々会」で会うことはなかった。年賀状だけは交わしてきた。が、内容は印刷された型通りのもので、近況等は記されず、様子を窺えるような文面は皆無であった。
彼は八日市小学校(町の子)で私は中野小学校(田舎の子)だったが、町村合併で中学から同級生となった。彼とは本当の親友であったと今も感じている。
彼の家は子ども向けの駄菓子屋さん?だったと記憶するが、いつも商品の山の奥で二人で「軍艦」「船」の話に時間を忘れていた。
戦記物わけても聯合艦隊についての知識が豊富であった私と、船の構造に詳しい彼とはウマが合ったというか、ダベリまくった記憶が鮮明に残っている。
理系で頭が良かった彼は、大阪府立大学工学部造船科を経て、川崎重工業に入社した。

その後、お互いがどんな人生を歩んで来たのか話し合う機会はなかった。

『造艦回想』永村清著 出版協同社 昭和32年6月10日初版 350円



☆2022年11月15日

同郷の先輩、武村正義氏が亡くなられた。
『琵琶湖を沸かせた男』遊佐雄彦著 講談社刊 980円 1978.7.25第1刷
「草の根知事奮戦記」との副題がついている。
武村さんは、滋賀県立八日市高校の新制高校第2回(昭和28)卒業である。
私が、第7回(昭和33年卒)で間に私の長兄、次兄がいて進学高でもあるため武村さんの噂話、「東大に合格した人」との伝説の記憶が長く残っている。
氏が、自治省から八日市市長、滋賀県知事、衆院議員になられても当然のことのように感じていたし、国政で果たした役割についても特別の感懐はない。
この本を購入したのは母であって自分の意志ではなく、氏の人気絶頂の時期だけに在所の集まりで各家庭が協力したらしく、「ヒロシなら読むか?」と私に届けてくれたように記憶している。
が、母の期待に反してパラパラで済ませて読み切ってはいない。
県民の多くが、どれだけ、氏に何を期待したかは不透明である。




☆2022年6月7日

プーチンのウクライナ侵攻は、目下膠着状態である。
ウクライナに西側諸国の兵器が揃えば、ロシアが更なる苦戦に陥る事態となる。
局面打開に向けて、プーチンが新しい作戦に打って出ることは予測できる。
世界は、ウクライナの悲劇だけに止まらない可能性が高まっていくだろう。
現に中東・アフリカ諸国での食料不足という危機が叫ばれている。
岸田政権は、G7と歩調を合わせロシアの侵攻を厳しく非難していると同時に
尖閣・台湾問題を念頭に中国に向けての姿勢に激しさが増している感がある。
ところで、
本書は、現在の日本人の多くが忘れてしまった歴史的事実を表した書である。
『南京事件』笠原十九司著 岩波新書 1997.11.20第一刷
である。
南京とは、当時の中華民国の首都である。
1937年8月15日海軍木更津航空隊の新鋭九六式陸上攻撃機20機が首都を爆撃した。
世界戦史上空前と謳われた渡洋爆撃であるが、南京市民にとっては不意打ちの災禍
だ。
21世紀の今、東京に某国のミサイルが突然打ち込まれてきた事態を想像したい。
当時、すでに日中両軍は上海で激戦を交えておりある程度の攻撃は予測できたろう。
でも、ウクライナ国民と同様に「まさか?」の思いはあったはずだ。
陸軍中央は中国での戦線拡大は望まず、あくまで対ロ戦に備えていた時期であった。
真珠湾攻撃で対米戦に引きずり込まれたように海軍側の仕掛けた責任は重いはずだ。
結果は、戦犯として
中支那方面軍司令官松井石根大将、東京裁判で絞首刑
同 参謀副長 武藤章      同
第六師団長谷寿夫中将、南京軍事法廷で死刑判決
百十人斬り競争 小隊長向井敏明、副官野田毅、三百人斬り田中軍吉大尉 死刑
が裁かれている。
「近郊農村で何が起きたか」「南京陥落」「残敵掃討の実相」については、
日本人として本書を読み進めるにつれて吐き気を覚える内容である。



☆2022年4月30日

昨日29日、新幹線で何年かぶりで帰省する。
東京駅での大混雑は、とてもコロナ禍とは思えない人出であった。
米原から近江八幡駅について、徒歩5分駅前のホテルニューオウミに入る。
土砂降りで、折りたたみ傘を持っていくように強制した家内に感謝!
帰省して自宅以外での宿泊は初めてのこと。
翌、30日。
8時半、裕昭さん、車で迎えに来てもらう。
雨上がりの朝、田植えが終わった水田がキラキラと太陽光に反射している。
自宅での法要は、父の37回忌と曾祖父四郎兵衛の百回忌である。
来迎院の賢純和尚、近在の糠塚から西村君の後に入った和尚さんである。
若くて意欲的な和尚さんで西村家の時代とは大違いである。
今宿家で、しかも百回忌ということもあって召された衣装についての法話。
総本山知恩院さんで50年ごとに営まれる「御忌大会」でしか着られない法衣の由。
他の檀家さんからクレームが出るかも?とのコメント付きで写真の法衣について
説明をいただいた。
法然上人の『一枚起請文』、「ただ一向に念仏すべし」である。



☆3月24日

ウクライナ侵攻はプーチンの狂気だけでは終わらないかもしれない。
米国の対中国恫喝とも取れる協議が事態を悪化させる危険性がある。
世界のリーダーとしての資格がバイデン大統領に問われている。
1世紀前にヒトラーの侵攻を許した英チェンバレン首相、米国ルーズベルト大統領の二の舞となる気配も濃厚といえる。
さりながら、21世紀の戦争だけは避けてほしいと願わずにはいられない。
さて、
『ロシアについて〜北方の原形』司馬遼太郎著 文春文庫1989.6.10第1刷
この書は複数が手元にあるが、海外出張のお供、国内出張の際現地で購入した等の名残だ。
幾度読み返しても面白く興味が尽きない一書である。
冒頭の一章から
・「ロシアの特異性について」
「ロシア平原にあっては、その北方の森林地帯に原スラヴ系農民が、散在するようにして小社会をつくっており、やがて黒い沃土を求めて平原南部にやってきて耕します。ほどなくそこを通過する遊牧民族に蹴散らされ、ときに同化してその群れに入るという形をくりかえしていったのですが、なぜかれらが、遊牧民族の運動を防ぐための中国式の長城をつくらなかったかということは、歴史に対する一つの質問になり得ます。」
「九世紀になってやっとウクライナのキエフの地に、ロシア人の国家(キエフ国家)ができたということは、ごく小さな規模とはいえ、ロシア史を見る上で、重要なこと」
だと司馬さんは書かれています。ところが、
「十二世紀末、中国の北方にひろがるモンゴル高原に黒い雲のような勢いが発生し、四方の遊牧民族を斬り従え、あるいは傘下に入れ、いかなる農業国家もこれに抗しがたくなったのが、チンギス汗の名で代表される事態でした。」
「その勢力は西方にのび、イスラム圏を火のように焼きつくし、諸城市の文化のにない手だった職人たちを連れ去り、工学的なものや工芸的なものをつくらせました」、「その武のゆくところ、暴風、洪水、地震のような自然現象に似たすさまじさが」あったのです。
「当時、ロシア平原には都市ができつつありました。その代表的な都市であるモスクワはモンゴル人によって破壊しつくされ、ひとびとは虐殺されつくしました。他の都市も同様でした。キエフも瓦礫の山になりました。」、そして、ロシア平原に居座ったモンゴル人は、キプチャック汗国(1243〜1502)を建国します。
ロシアの呪いというべき『タタールのくびき』の暴力支配が259年間続くことになります。
支配されたロシア民族の性格にまで大きな影響を与えたと司馬さんは評しています。
「ロシア人の農民など人間ではなく、労働したり生産したりする動物と見ていたかのよう」な長期支配が続いたのです。

『ロシアについて〜北方の原形』司馬遼太郎著(文春文庫1989.6.10第1刷)


☆3月7日

ロシア軍のウクライナ侵攻で微妙にユダヤ人問題が絡んでいる。
イスラエル首相の両軍仲介の申し出も成程と思わせる。
欧州には、まだまだ日本人に理解しにくい人種問題が根強く残っている。
ロシアとウクライナは、どちらもスラブ人だ。

『指揮官の決断〜満洲とアッツの将軍 樋口季一郎』(文春新書 2010.6第1刷)


日露紛争に関する多くの本が手元にあるが、先ずこの一書を取り上げた。
著者早坂隆氏は、「忘れられた中将」と樋口を紹介している。
「東条英機、松岡洋右にユダヤ人救出を進言」
「エルサレムの『ゴールデンブック』に名が載る日本人」
「露・独語の達人で、関東軍の特務機関長」
「あの石原莞爾の同期で、無二の親友」
「アッツ玉砕、キスカ撤退の軍司令官」
「終戦後、ソ連から戦犯指名が・・・」
ユダヤ人救出とは、知られざる「オトポール事件」のことだ。
「1938年(昭和13年)3月8日、ハルビン特務機関長である樋口季一郎のもとに、
部下から一つの報告が届けられた。満洲国西部の満洲里駅の対岸に位置する
ソ連領オトポールに、ユダヤ人の難民が姿を現したという」
難民の多くは、ナチス・ドイツを脱出したユダヤ人であり、ドイツからポーランド、
そしてソ連に向かった。当初、ソ連はシベリア開拓にために入植を許可したのだ。
だが、極寒の地でユダヤ人は使い物にならず、滞在を拒否することになる。
難民は無蓋列車でソ満国境まで逃げ延びたが、満洲国は彼らの入国を許せない。
「樋口は熟慮を重ねた上で難民の受け入れを決めた。満洲国外交部の決定を待っていれば、
その間にも難民は凍死していく」
樋口は「人道上の問題」として、難民受け入れを満洲国外交部に指示したのだ。



☆3月6日

「どう見ても、日本は衰弱する国である。ナショナリズムをかき立てて、
いくら中国が嫌いだ、韓国が嫌いだと言ったところで、何も始まらない。
実際、中国のファーウエイや韓国のサムソンに勝てる日本企業は見当たらないからだ。
かつて世界有数のシェアを誇っていた日本製品は自動車を除いて次々と地位を落とし、
情報通信、バイオ医薬、エネルギー関連などの先端分野では日本企業は完全に立ち遅れてしまった」
(『平成経済 衰退の本質』金子勝著 岩波新書 2019.7.25第7刷)

ロシアによるウクライナ侵攻から、にわかに米国との核共有議論が高まっている。
中国の台湾侵攻、あるいは尖閣諸島への中国軍上陸危機を煽り立てる狙いが透けて見える。
核の議論など、唯一の被爆国として、また被爆者と共に戦後を生きてきた者として、絶対に許せる話ではない。
自らの政治力の不足、外交能力の貧弱さを糊塗する何ものでもあるまい。
確かにプーチンの狂気は他の国の独裁者の意識にも存在するかもしれない。
その狂気を抑え込むことができるのは、他国を圧するわが国の経済力でなくてはなら
ぬ。
経済力を回復するためのシナリオがなくてはならぬ。

現時点で打つべき手は、財務省が固執する「税」に対する考えを改めると共に、
20世紀の遺物たる「プライマリーバランス」なる考えを一掃することだ。

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☆2月21日

まさに「異形の政治家」とも見えた菅政権が崩壊して半年。
優柔不断の塊のような岸田氏が政権を担っている。
あまりにも強権政治そのものであった前政権とは異なり「聞く力」が売りだ。
国民の多くは拍子抜けしたように新政権に寛容で、支持率は高い。
でも、対コロナも、対外交も稚拙であることに不安が広がっている。
最大派閥を握る安倍の顔を窺っていることも心配のタネであろう。
麻生が引いたので対財務省への発言が増えるのかと思いきや、さにあらず。
「新しい資本主義」という看板で、国民を煙に巻いているが、実体はない。
後世の史家の嘲笑の的となることを予言しておきたい。
取り巻き共が、もっともらしく諮問会議を開いているが、何も生まれることはない。
遠回りをせずに、コロナに苦しむ国民目線での経済政策断行を期待したいものだ。
「聞く力」「車座」「国民の声を集めたメモ帳」等の小道具に惑わされたが、
要は「後回しの人」なのだ。

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☆2月10日

ウクライナ情勢が緊迫している。
何度も繰り返し流れるTVのロシア軍の演習風景は巨大な戦車群
火を噴くロケット砲の段列、あの地獄の独ソ戦を思い出させる。
仏マクロン大統領が露プーチン大統領との協議を重ねている。
マクロンさん、独メルケル首相の退任でNATO側の代表になったようだ。だが、
経済的にはドイツ向けの天然ガスパイプラインがロシアにとって生命線だ。
さらに、プーチンの狙いは、やはり米バイデン大統領であるはずだ。
現在展開中のベラルーシとの共同軍事演習がいつ、ウクライナに向かうか?
在ウクライナの日本人にも退避勧告が出ているという。
大事に至らないことを祈りたい。

そう言えば、あの独ソ戦の惨劇を
「人類史上最大にして、もっとも血なまぐさい戦争を遺漏なく描ききることは
このような小著では、もとより不可能であろう。けれども、著者の試みが、
未曾有の戦争である独ソ戦を『人類の体験』として理解し、
考察する上での助けとなることを期待したい」と筆者は書いている。
ナチスの仕掛けた「劣等人種」に対する「収奪戦争」「絶滅戦争」の異常さは
今日の世界観で測り知ることはできない。とても20世紀の戦争とは思えない。
「1941年から1942年にかけて、東部の国防軍将兵と占領関係諸機関の
要員が消費した占領下ソ連の穀物は700万トン以上になる。
同じ時期に、ウクライナだけでも、1700万頭の牛、2000万頭のブタ、2700万頭のヒツジとヤギ、
1億羽のニワトリが徴発された」
「これだけの莫大な食料が奪われた結果、占領下の住民に何が起こったのか」
「1941年より42年の厳冬において、占領された諸都市の非勤労住民1人への配給量は、
一週あたり、脂肪製品70グラム、パン1.5キログラム、ジャガイモ2キログラム」
になったと記されている。



☆2月6日

石原慎太郎氏が亡くなった。
89歳というから、どうもこの辺に限界が来るのかもしれない。
戦国武将に擬えれば「梟雄」と言える存在であったように思う。
政治家としての評価は、都知事の実績をもってしても定まらない。
芥川賞作家、石原裕次郎の実兄で著作も多数ものにしている。
氏が、都知事選に出馬した当初、
「私はアメリカに知人が多い。当選すれば横田基地を返還させる。」
と公約していたが、その後はこの話は沙汰止みで終わっている。
米軍基地のせいで、未だに東京の空は米軍が支配している。
こんなバカな話はないわけで、この事実に言及した石原氏は、
具体的に返還交渉をしたかどうかは別として、安倍元首相よりは
数段上の政治的センスの持ち主で、俗な表現で「愛国者」ではある。
ただ、尖閣諸島領有のような勇み足も多く、功罪相半ばする人物だ。
この「『NO』と言える日本」は、
1989年刊で当時の日本の経済力を背景にした主張が面白い。
「十分先を見るアメリカと十年先を見る日本」は、盛田さんの米国評。
石原、盛田両氏の米国何するものぞ、との息遣いが伝わってくる。
トランプ以来、どうも米国に阿る外交に終始する政権与党幹部にも
読ませたい一書だ。



☆2月4日

金子勝さんの本もよく読んできた、というより読み飛ばしてきた。
記憶に残っていない証拠がこの本だ。『長期停滞』なのでアベノミクス批判かと思った。
が、2002年出版だから小泉政権のことだ。
20世紀末の日本経済の混乱が2022年の今も続いている。筆者は、この時点で、「最悪のタイミングで最悪の選択をする。とうに時代は変化しているのに、過去の残影に縛られている時、実際、日本の政治はずっと奇妙な構図が展開されてきた。
残念ながら、いまだに日本は、とうに過ぎ去った冷戦時代の政策対立軸に縛られている。
【景気対策か財政再建か】といった見当外れな議論のことだ」と指摘している。
で、どうなの?
アベノミクスの時代を超えて、最悪のデフレ脱却は果たされてはいないし、新型コロナ禍でなすすべを知らない政権が続いている。
「残念ながら、政治がこの異常な政策の連鎖を食い止めることができるだろうか。
極めて疑わしい」「本当に問われているのは、社会哲学に裏付けられた、市場原理主義の暴走を食い止める新たな政策体系と対抗思想なのだ」。
最近の著書を読んでみなくてはならない。



☆1月10日「成人の日」

厚生労働省が12月7日に発表した、2021年11月の『毎月勤労統計調査』(速報)
によると「労働者1人あたりの平均賃金を示す現金給与総額(名目賃金)は、
前年同月と同水準の28万398円だった。賃金の伸びに物価の変動を反映した
実質賃金は同1.6%減と、3か月連続で前年を下回った。給与総額のうち、
月給にあたる「きまって支給する給与」は同0.5%増の26万4632円。一方、
ボーナスを含む「特別給与」は同7.9%減となり、新型コロナウイルスによる
業績悪化の影響が続いているとみられる」と相変わらずの低水準だ。一方、
「給与総額を就業形態別で見ると、正社員などの一般労働者が0.2%増の
36万4726円、パートタイム労働者は0.5%増の9万9281円だった」とある。
コロナ禍でもあり、一気に賃金水準がアップするとも思えないが上昇の気配はない。
2021年1月末に経団連の中西宏明会長が語った言葉が本書「あとがき」にある。
曰く「日本の賃金水準がいつの間にか経済協力開発機構(OECD)の中でも
相当下位になっている」、日本の平均賃金はG7で最下位なのだ。

本書は、2021.3.8第一刷、2021.7.8第九刷 これを私が購入している。
日本人は「臥薪嘗胆」が好みらしい。
本書がベストセラーとなり、FacebookやTwitterなどで取り上げられたものの
衆議院選挙では殆ど話題にもならず自公政権が当然の如く続いている。
現政権の「新しい資本主義」も「長期停滞」を歓迎しているようだ。



☆1月6日

2021年の暮れに、大阪にいる弟からLINEで連絡がきた。
「赤穂義士達の装具」という記念切手が発売されたという。
年賀状を出すついでに郵便局の窓口で確認することに。窓口で調べてくれた結果、地域限定販売の切手だそうで関東では東京、それも限られた郵便局のみで扱っているという。
そこで、ネットで買うことに。年越しで入手出来た。
「近松勘六所用」の「槍」の切手である。
近松家は、私の母の実家であり、正月やお盆の母の里帰りに子どもの頃何度も、また数日間滞在した記憶がある。
豪壮な門構えの御屋敷であったことが思い出される。
母は、6人兄妹の末で、しかもひとり娘であったためか上の5人の兄たちから可愛がられて育ったと聞いている。
長兄に当る方が当主で、「勘六さん」の話をよく聞かされた。
刀剣類は進駐軍がいち早く取り上げに来たとのこと。槍の穂先は小さいので隠しおおせた、とは後の話であった。
大石内蔵助の手紙など遺品の多くは大石神社に寄贈されたようだ。
浅野家来達は、赤穂城明け渡し後に窮迫することになるが、「勘六さん」は、近江野洲の実家に帰着した。
内蔵助の夥しい手紙は、仇討ちに向けての動静を知らせたものだ。
「勘六さん」は、吉良邸表門から討ち入り、諸説はあるが泉水に落ちて四十七士の中で唯一重傷を負ったらしい。
討ち入り後、細川屋敷お預け。
元禄十六年二月四日切腹




☆1月5日

『武家の歴史』1967.6.20刊 岩波新書 150円
昭和42年の岩波新書だ。
令和四年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で思い出した。
武家という存在の登場から消滅までを書き上げた一冊である。
『中世の武家』として、平氏から南北朝までの章の中でも
鎌倉幕府は大きな存在として取り上げられてはいる
大河ドラマを理解する上でも役立つかと思ったが、
ドラマの内容とは別次元のもので、主人公は「武家」だ。
それで、
ここでは鎌倉幕府の持つ歴史的意義について考えたい。
歴史上いくつかの「革命」ともいうべき大事件が起こっている
例えば、大化の改新、明治維新、太平洋戦争敗戦等々。
いずれも革命は、「外圧」によって起きていることが分かる
一般的に評価はされていないが、
鎌倉幕府成立は「革命」とも言っていい出来事なのだ。
外圧ではない。
頼朝の戦略を踏襲して宮廷政治を覆した北条義時の存在だ。
もっと評価されてもいいだろう。
ドラマを通して関東武者が果たした役割を考えていきたい。



☆1月4日

今年の正月は風冷たく気温低いながら好天が続いている。
PC越しの夕焼け富士がきれいだ。



☆1月3日

2021年に亡くなられた方の思い出から。

保阪正康氏のテレビでの話を思い出している。
立花隆氏が亡くなったとの報道を受けた後の、BSTV6チャンネルでの話である。保阪さんは昭和14年生まれで、1歳下が立花隆さんだという。
ということは、保阪氏と私は同学年で立花氏は一学年下だ!
立花さんはもっと先輩かと思っていたので正直驚いた。「知の巨人」と評された人だ。そんな巨人と私が同じ年とは、近寄りがたい存在からにわかに親近感を覚えたものだ。
立花氏との関係を問われた保阪さんの話で、また驚くことがあった。
保阪さんは、昭和21年小学校に上がるが、この時は「国民学校」だったという。恥ずかしながら、この事実は初めて知った。私も国民学校だったのだ(15年3月生)。
翌昭和22年4月国民学校が廃されて、新制小学校となった由である。
教科書らしきものは「4つ折り」わら半紙で親に切ってもらった気がする。
小学校に上がった当時の記憶はほとんどないが、フラフラ落ち着きのない子どもだったようで入学式?で、1年の列に私が居ないので母が大慌てで探したらしい。
ようやく列に並んだ時、一番後ろの男の子の前だったので自分の身長が高い方だと知った。4年くらいまでの記憶は、教室に落ち着いて座ることがなく学校も遊びの延長だったか。
学芸会があって練習も逃げ回り先生を困らせていたようで、本番当日は祖母が教室にいた。
この時期「給食」があって、アルミ食器のミルク、コッペパンを一緒に食べた。
そんな記憶がふつふつと湧き上がってくる。
因みに、祖母登美が亡くなったのは、昭和33年で享年73。
「普照院光誉法室妙心大姉」として太郎坊山の麓に眠っている。



☆1月2日

【1日1冊】を本年のテーマとしたい。
この『日本の神話』岩波新書 1970.4.25 第1刷発行 昭和45年。
著者は、上田正昭氏、古代史の第一人者である。
この頃から神話への興味があって人形町の栄松堂書店で購入した。
古代史への興味があって今も「読みたい」一冊だ。
「皇室の祖先神としてあがめられるようになったアマテラスオオミカミ を中心にする高天原系の神話グループ」が縦糸になっていて、「『国つ神』と類別された出雲系や筑紫系の神々の神話を横糸にした」神代史そのものである。
「天つ神による国土の創成」「天つ神による国土の平定」、そして「天つ神の国土への降臨」が一貫したシナリオだ。
「国つ神は天つ神に従属すべきもの」であり、国つ神は「荒ぶる神」として位置づけられている。
『古事記』の完成は、712年(和銅5年)正月
『日本書紀』の出来上がりは、720年(養老4年)5月
共に奈良時代の元明・元正天皇の御代である。
さすがに、 日本の神話を学ぶ上で貴重な本であることは間違いない。



☆令和4年1月元旦

3世紀の「三国志」『魏志倭人伝』によれば、
・倭人は帯方の東南大海の中にあり、山島に依て国邑を為す。
と記されている。ここから有名な女王卑弥呼が登場する。
卑弥呼の国「邪馬台国」がどこに存在したのかを巡って、
「近畿説」と「九州説」に多くの学者が分かれて論陣を張ってきた。
素人の考えてして、私は「九州説」を支持したい。
(1)倭国は「東南大海の中」「山島」としている。
本州が、島なのか半島なのか、大陸とつながっているのか?
これは津軽海峡の存在が知られるまでは分からないはずだ。
九州であれば、島国であることが容易に想像できよう。
従って、「近畿説」はあり得ない。
(2)次は、この「富士山の存在」を無視できない。
倭国が近畿にあれば、当然「富士山」の存在は記されるはず。
大和から富士山が見えなくても伊勢や尾張に出れば眺望できる。
倭人なら魏の大使に自慢して話すはずではないか。
それにしても、「近畿説」には、無理があると考えている。

パソコン越しに富士の山を眺める元旦。


☆6月23日

組織論の立場に立つと政府・政権内の無駄の多さに啞然とする。この組織には外部の人間は口を出せないらしい。この組織ではコロナ対策も後手に回ること必然だ。5大臣会議と言っても所詮は「群盲象を撫でる」で、すべて菅が決める組織だ。それぞれの大臣の役割は責任を擦り付け合うために存在している。オリパラ開催についても菅が全体を引きずりながら、責任回避のためにIOCや組織委員会、東京都を利用する。狡猾な手法を駆使してメディアを利用し最後は善良な全国民を巻き込んでしまう。責任の所在をうやむやにしてしまうリーダーを生むことに民主主義の危機があることを強く意識しなければなるまい。



☆6月12日

何とも形容のしょうがない『骨太方針』なるもの、官邸にとぐろを巻く前政権時代からのメンバーが新味乏しく、実効性もない方針を示したものを現政権が有難く承った。現政権の経済再生に対する政策レベルが知れるというものだ。脱炭素化やデジタル化が柱というから時代遅れも甚だしく、とてもコロナ禍からの回復が見込めるとは思えない。そして相も変わらずプライマリーバランスなどという前世紀の物差しを持ち出して財政健全化なる呪文に固執している。非常時であるとの認識があるならば、ここはバイデン政権の政策を見習うべきではないか。ただ保身を図るだけの妖怪たちに人身御供として「国民の命」を差し出すわけにはいかない。経済再生の目的はコロナ禍から国民の生活を守り抜くことではないか。



☆6月4日

6月に入って加速するワクチン接種、国民の命と暮らしを守る政権なら何故このような騒動になるのか?国民を追い立てる意図はどこにある?安全・安心の五輪が目的なのか!「祭りのあと」は現時点の沖縄県がGWの後始末に呻吟していることからも明らかである。いま、国民が注目しなければならないこと、それは「祭りのあと」は政権が代わっていることだ。6月時点の責任を取るリーダーはいなくなる!のだ。知らぬ存じぬは、安倍政権からの常套句であり、こんなことにならぬよう、国民は一致して行動すべき時だ!



☆5月17日

バターン死の行進は1942年4月9日日本軍のバターン半島占領で起こった悲劇だ。日本軍は米軍捕虜2万強と予想したが、実際は7万強に上った。捕虜後送中に多くの虐待行為があり、死者も多数となった。捕虜後送には米軍の鹵獲トラックを使うつもりであったが故障車が多く使い物にならず、徒歩移動となった。勝ったはずの日本軍も徒歩行軍であり多くの犠牲者が出た。日本には、弾薬・食料・輸送等すべてにおいて外征できる軍事力はなかったのだ。車の運転は米兵にとっては当たり前であったが、日本軍は「運転兵」を必要とした。大陸から南洋の島々に抽出された精強な陸軍連隊長の乗物は「馬」であった。新型コロナのワクチン騒動にも、残念ながら米国と異なる圧倒的な国力の差があることが分かる。大雑把に見える多民族国家運営の仕組みと単民族国家であるわが国の馴合い・もたれ合い政治のあまりにも大きな距離を感じる。



☆5月13日

わが国の新型コロナウイルスのワクチン開発が進まなかった理由にB型肝炎等の薬剤訴訟問題が関係していると言われる。どうも政府はこういった国民への支払いを拒む性癖がある。ハンセン病患者に対する姿勢にも国民への補償を快く思わないフシが目に付く。国民が訴訟を起こすのではないか、とびくびくしている様子が見て取れる。国民の不幸な出来事に寄り添う、という立場はとらないのだ。要は、国民には暖かくない政治が行われてきた。国は、国民には「冷たい」のだ。新型コロナウイルスの蔓延という非常事態においても、国民の安心・安全より「国」を第一に考える。そこで、この「国」とは何かと問えば、かつての大蔵省であり今の「財務省」のことらしい。「国」を守るためには、国民の犠牲・命も厭わない。この「国」意識は、GHQによって払拭されたはずだが、どっこい戦後もしぶとく生き抜いてきたのだ。図らずも新型コロナ騒動の中で「国」という深淵を覗き見ることができる。



☆2021.5.9

課題解決型の組織とは程遠い組織運営がまかり通っている。人流が減った、というエビデンスがないのに「人流が減った」と自らに言い聞かせている。政府には無駄とも思える多くの諮問委員会や分科会、官房参与といった組織が存在する。なぜ的確な情報がリーダーには伝えられないのか不思議だ。戦時中の「五相会議」(首相・陸相・海相・大蔵・外務)を真似た「五大臣会議」なるものを始めたが、単なる調整の場に過ぎまい。組織はリーダーのためだけにあるわけではなく組織を構成するすべてのメンバーに寄与するものなければならない。構成員すべてが活き活きと自らの役割を十二分に果たせるようにすることがリーダーの務めだ。組織の目的を完遂するためにも、自分の考えに反するメンバーを排除することがあってはなるまい。メンバーの「信頼」がなくなった組織を維持するためには「法」での縛りしかなくなる。これは、独裁政権が選ぶ道であり民主国家の採るべき道ではない。



☆2021.5.8

日本陸軍は律儀な戦法を得意とした。突撃は「薄暮」もしくは「払暁」を常とし、米軍が予知して待ち構えていても一切変えることはなかった。敵は必ず逃げるものと侮っていた。ガダルカナルでは攻め急いだ1個聯隊が消え失せ、次の1個旅団もジャングルに迷って消滅した。軍は反省するでもなく地図を作製するでもなくエビデンスもないまま、只管力攻に努め、次の1個師団は弾薬無く食料なくムダに戦力・人員を消耗した。それでも軍は律儀に厳しく指揮下部隊に記念日までの戦果を強いた。形式を重んじることに拘った。この習性は戦後70年を経ても変わることはないらしい。週末に決定して翌週初めから物事は始める。相手の思惑は関係なく政治日程で律儀に行動すれば事態は好転するのか?甚だ疑問ではあるがリーダーは形式通りであることが大事なのだ。



☆2021.5.7

森友学園問題の焦点「赤木ファイル」を国がその存在を認めた。報道機関のすべてが報じるところ、主語は「国」であって政府でも裁判所でもない。「国」とは?新聞、TVなどで時々お目にかかる用語ではある。例えば「国の借金」が1200兆円を超えた、等の報道がある。この場合、正しくは「政府の借金」というべきであって「政府の借金=国民の富」を意味する。ここから推測するに「国」とは「財務省」のことを指す言葉なのだろうか。赤木ファイルを隠蔽したのは財務省であり、政府の借金を「国」の借金と言い換え未来の子どもたちへの「ツケ」だと騒ぐのも財務省ではある。日本国民の貧困率が上昇しているのには目もくれず、アフターコロナに向けて消費税増税を画策している。プライマリーバランスなどというコロナ以前の「モノサシ」を振り回し、国民の命と暮らしを脅かす財務省が、なぜ「国」とイコールなのか、新聞、TV等の大手メディアの姿勢を問いたい。



☆2021.5.5

日本の外交力が問われる事態が発生している。日本人フリージャーナリストがミャンマー軍事政権に逮捕され、依然として釈放されていない。菅政権は、当初から軍の最高司令官とは旧知の間柄であると楽観視してきた。ミャンマーには多くの日本企業が進出しており、同国経済への影響力が他国と比較して抜きんでていることは周知の事実である。軍事政権に反対するデモへの軍の銃を使った弾圧に欧米諸国は強く非難しているが、中国・ロシアの壁は越えられない。知己の多い軍幹部説得へ日本政府の国際的なリーダーシップが期待されている。が、日本政府の行動は「洞ヶ峠」を決め込む構えを続けている。日本人ひとりの救出すら模様眺めの始末だ。日本外交とは、あの拉致被害者救出と同じでひたすら米国大統領の顔色を窺っているに過ぎず、何事も「承知している」が「発言・行動は差し控える」つもりらしい。



☆2021.5.2

私の推測ではあるが「閣議」は議論する場ではなく単に署名する場であるらしい。一般的な組織論は通用しない。国務大臣の所管業務は重複している。内閣官房の支配が強く作用して、諸官庁も次官以下いつ誰に呼び出されるか分からない。お互いの疑心暗鬼を生じさせることが政権支配の源泉となっている。五輪相も人心が離れていると「ご注進」からはみ出てしまう。何のために居るか、本人も国民も分からない立場だ。五輪開催が「閣議」で決定されたようにはない。政権挙げて五輪を強行するという組織にはなっていない。厚労相、コロナ担当相、ワクチン配送相、官房長官、五輪相、他の閣僚の誰もが、対コロナも、対五輪もその全体像は「霧の中」に思われる。上ご一人のみがすべてを決定して同時に失敗した時は、自治体の首長が責任を取る。この組織は問題解決のための組織ではない。



☆2021.4.27

「・・は承知している」とは官房長官の常套語である。承知してどうするかは「答えは差し控える」となる。課題を解決する組織としてどうあるべきかを論じているが、解決する意欲がない組織であれば、これはもう手の打ちようがない。「承知」していたイギリス株、結果的に関西で猛威を振るってしまった。今回のインド株も「承知」していれば空港での検疫を強化しなければいけない。次の悲劇を繰り返さないために、とは誰もが思う。だが、そうでもないらしい。外務省や厚労省は思うように動かないから、総務省を使うという。総務省は何でも言うことを聞く!からでは、組織とは言わない。ここはトップが『問題解決型』の組織となるようにリーダーシップを発揮して総力を結集すべきではないか。



☆2021.4.26

「経済」とは?『新編悪魔の辞典』(岩波書店)には「要りもしない一樽分のウイスキーを、買うだけの余裕のない牝牛一頭分の値段を払いまでして買い入れること」とある。一般的には経済とは「社会が生産活動を調整するシステム」であり「生活に必要なモノやサービスを需要と供給で回す」と理解できる。であるならば、コロナ禍における需給バランスをうまく回すシステムを構築することが政府分科会等の委員たる経済学者の使命ではないか。GoToしか思いつかない政府の貧困な経済政策に対して、何故にコロナ禍でなすべき経済対策を提言できないのか、その資質を問いたい。感染学の立場から国民を守れない専門家同様に経済を回す仕組みが提示できない委員も恥ずべきではないか。職を辞すべきではないか。無責任でも通じる政治家ではなく科学者としての矜持を持つべきであろう。

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☆2021.4.24

3月の緊急事態宣言解除時に確約した変異株対応、医療体制確立等5項目の検証なくての3回目緊急事態宣言が発出された?この事態こそを緊急に解決しなければなるまい。リーダーに「課題解決」への認識が希薄であるために、その組織も課題解決型になっていない。専門家を集めてのチームも烏合の衆と化している。目標は明確ではなく、政治的な日時で宣言解除が決められていく。国民の命と暮らしを守ると明言する政権が、何食わぬ顔をして国民の暮らしを侵し命を犠牲にしている。勇ましい言葉をまき散らしながら迷走する政権は、いつか見た光景だ。同じ悲劇を繰り返さないためにも、早急に当面の課題を解決できる組織を作らねばなるまい。



☆2021.4.20

欧米著名ブランドのライセンス権争奪を経験した者として「協議を前向きに進める」が、なぜ「9月中確保のメドが立った」ことに繋がるのか分からない。米国企業との契約上の注意点は、何かの事情で当事者が頻繫に代わるということだ。口約束ほど当てにならないものは無い。契約書を交わしてもおかずに辛酸をなめた事例は数多い。「躊躇なく」、「機動的に」と実態の伴わない日本語を乱発する政権だけれども、外国人を甘く見てはいけない。首相担当の通訳だから安心とは言えない。経験上徹底した言葉の検証が必要だ。確保のメドが立ったのに、自治体や医療体制がもたもたしているから、接種を終えるのは来年2月になってしまう!ケシカラン!米国人の発言は信用できるが、日本人は信用できない統治機構そのものに問題はないのだろうか。



☆2021.4.17

「米商務省が15日発表した3月の小売売上高(季節調整済み)は前月比9.8%増だった。2020年5月に続く過去2番目の増加幅となる。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むなか、米政府による家計への支援金が消費に向かう構図が鮮明だ。前年同月比では28%増加した。市場予測(6.1%増程度)を大きく上回った。すべての項目で前月より増加した。特に増加率が大きかったのは自動車と関連部品(15%)、ガソリンスタンド(11%)、衣料品・雑貨店(18%)、飲食店やバー(13%)だった。コロナ下で急増していたネット通販は6%増だった」と日経ニュースメールが報じている。これが西村君がやるべき経済政策だ。米国で3回目の特定給付金支給の効果だ。ワクチン接種が進む中で感染再拡大懸念が広がる米国、給付金効果も4月入って薄れているとはいえ、これが政府のやるべき対策だ。飲食業界とその関連企業を締め上げるばかりの政権とは大違いだ。



☆2021.4.17

拉致被害者救出は看板だけで自らは何もしない、尖閣諸島問題は日米安保と結び付け徒に軍事問題化する、日本の主体的外交努力はなくなったのか。これは憲法改正の必要性を主張する論拠ではなく、日本政府の外交能力の低下を意味している。新型コロナウイルスに対峙する切り札たるワクチン問題にも政府の海外企業との交渉能力の著しい低下を憂うる。日本は感染者が少なすぎるためにワクチン開発に後れを取り、また海外企業が日本への供給を遅らせているとのプロパガンダはにわかには信じられない。ワクチン供給や五輪開催まで米国に頼ろうとするイジケタ根性が国力を損なっていく。そしてツケは国民が支払うことになる。福島原発汚染水問題など、その最たるものだ。欧米並みに感染者が増えない限り、政権は正面から対策に本腰を入れることはあるまい。政治の劣化、外交能力の低下、官僚組織の腐敗を直視する時が来たのではないか。



☆2021.4.12

リーダーシップ論、組織論に沿って考察してみると、政権には明確に当事者意識がないことが分かる。非常時にありながら、事態に真正面から向き合おうとしない。責任取るべきは誰かをはっきりさせようとしないのだ。決めるのは政府だと言いながら問い詰められると、それは専門家の意見であり、地方自治体が言っているからだと答える。常に「逃げ道」を用意している点に抜かりはない。国会答弁における日本語の使い方が小中学校の国語教育に悪影響を及ぼす懸念が危惧されるが、同時にリーダーシップや組織のあり方にも多くの問題を投げかけている。ワクチン問題についても同様の曖昧さで乗り切りたい、との意向がはっきりしている。国民の命や暮らしを守るということより、如何に国民の眼を自らの責任から逸らすかに汲々としていることが見え見えだ。ただ、五輪を控えてワクチン問題はこの政権に止めを刺す可能性を孕んでいる。至急、新型コロナウイルスと正面から向き合う組織を創り、リーダーシップを明確にする必要がある。



☆2021.4.8

地方行政のエースである吉村知事だけに、今回の政府への泣きつきは些か期待外れと言える。緊急事態宣言を1週間速めて解除し、「経済を回す」と豪語した面影が微塵も見られない。関西には、コロナの1・2類相当指定が「諸悪の根源」としての論陣を張る京都大学大学院の先生も健在で、さては「経済を回す」だけのエビデンスもあるのかと思わせたものの、さにあらず!あっさりと手を上げてしまったではないか。これでは知事の「経済」なるものの知識・認識を疑わざるを得なくなる。日頃の強気発言が単なる思い付きであり、論理的思考力の欠如を疑わせる懸念が残る。感染者が増えることは明らかであっただけに、知事として「思いも及ばぬ」事態が発出したわけではない。意地でも、知事が考えた通りに「経済を回す」ことに固執すべきではないか!



☆2021.4.8

組織論の立場から言えば、今の政府機構は「課題解決型」になっていない。常在戦場は口癖ではあるが、新型コロナウイルスに対しては「平時」のままだ。リーダー不在の間延びした組織でよしとしている。元々、新型コロナウイルスを甘く見ており、対応は常に後手後手だ。1年経過したが、諮問機関等は感染症学の専門家が中心だ。「仕組む力」「仕掛ける力」が完全に不足しているのだ。統計学や情報工学等の専門家が入っていないことに政権がサイエンスを軽視していることが見てとれる。素人然とした組織のままで「国民の命と暮らしを守る?」、笑わしちゃいけねぇや!福島原発の汚染水処理、柏崎刈羽原発のトラブル等すべてがサイエンスに疎く、データや分析結果を軽く見る政権の宿痾が招いた事態だ。現在の組織体制のままでは、「国民の命・暮らし」を守ることは不可能だ。



☆2021.4.5

わが国が「成長戦略」を持たない理由はあるのか。新型コロナ下での政策がGoToしかないとは誠に哀れである。日本経済はこの脆弱な施策によって、国民生活が向上する可能性が見えるのか。プライマリーバランスが黒字化しさえすれば再び日本経済は成長を始めるのだろうか?いずれもノーであろう。エビデンスがあるのかと問えば、その答えは返ってこない、否、あるわけがない。目先の事象に振り回されるだけで、1日延ばしの政権から生まれてくるものでもなかろう。党利党略、自らの懐に拘泥する政治家に期待する時でもない。新型コロナウイルスによって導かれたニューノーマルな生活を高め、かつ安定させる成長戦略を私たち自身が創り出していかねばなるまい。



☆2021.3.30

組織論で大切なことは凡庸な上司の下に居ることの悲哀だ。上司の下で徹夜までして仕上げたプランが、その上の上司の判断でボツとなる。ようやく次に仕上げたプランは、上の上で蹴られる!時間は無くなるわ、直属の上司は機嫌が悪いわ、踏んだり蹴ったりの有様。凡庸だけでなく、トップの親分のお気に入りが上司であればバカでもアホでも下は救われる。これが現実の組織というものだ。菅君に疎んじられる西村君、田村君の下僚達、辞める勇気がなければ「そうだ!銀座で一杯やろうぜ」。その気持ち!分かる。こんな組織は、遠からず崩壊する!理由は、簡単だ!頭が腐った組織に先があるわけない。



☆2021.3.30

リーダーシップにつて西村君の立場を考えてみたい。新型コロナに否定的立場を崩さない政権にあって、経済政策と並立したリーダーシップが取れる立場にいる。今の政権も前政権同様成長戦略は貧困だ。多額の日本国民の税金を海外にばら撒くことで名を挙げた安倍君の流れを汲む菅君は、わが国民に期待するよりは海外からのインバウンドにその多くを期待している。IRが成長戦略の目玉というお粗末さだ!一方で、国民を「自助」で追い込み年金の削減・健康保険料負担増を強いると共に、働く国民の実質賃金ダウンを図り、同時に消費税増税を目指している。わが国の医療体制を崩壊させ、国産ワクチン開発に後れを取り、鳴り物入り政策のデジタル庁も米国、中国頼みとは恐れ入る。そこで西村君の出番だ。今や菅君に期待されていないことは明らかであるだけに、自らの信じる政策を思い切って展開することだ。その立場にいることは間違いない。何をなすべきかは自明であろう!

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☆2021.3.21

リーダーシップ論、組織論は安倍菅政治の世界では通用しないようだ。責任を取る、との意識がない。先を読む知能も、現状を打破する知識・行動力もない。年間1人当たり2億円に上る議員待遇・報酬に満足してか、国民の代表としての認識すらない。あるのは国会議決での頭数だけ。新型コロナウイルス対策に至っては何ら学習せず、何ら責任ある行動を取ろうとしない。自ら動こうとはしないところに狡猾さが見え隠れする。常に責任を他に振り向けることには長けている。太平洋戦争後の先人が築き上げてきた多くの国民との約束事を反故にする行為に気づきさえしない、むしろ踏みにじることに快感を覚えているのではないかとの気配が感じられる。この政治を1日も早く終わらせなければなるまい。



☆2021.3.14

緊急事態宣言の21日までの延長が決まって2週間。ほとんど無策のまま時間が過ぎてゆく。いたずらに変異株による第4波の恐怖が語られ、ワクチン接種によるトラブルの発生が話題に上がっている。ワクチンそのものの国内到着計画も依然として「藪の中」ではある。国はせっかく緊急事態宣言を出してやったのに、特に東京都が何もしない、どうなってるんだと見守っている。決めるのは「俺だ」が、動くのは西村か、田村か、いや河野か、どうもそうではなく知事たちなのだ。いや待て、国民ではないか?国民はマスクなしで会食するわ、テレワークを守らないわ、夜遅くまで営業するわでどうしようもない!緊急事態宣言をなんだと思ってるんだ。解除するゾ!自業自得かな?



☆2021.3.14

「仕事の話は出なかった」言うことが悲しい。組織のトップとの会食は『手打ち』であって、仕事の話を持ち出す無粋な人間などいるわけがない。心あるトップは招待頂いた先に手土産を持参する、これも常識だ。「お世話になりました。これからもよろしく」との挨拶だ。多くの企業のトップとの会食を経験した身とすれば、こんな見え透いた言い訳は通じない。日本における組織人にとっての当たり前が、政界にいる人間には当たり前ではないらしい。「国民から疑念を持たれるような会食には行かない」ではなく、「会食に応じること」自体に問題があることを理解していない。政治主導の誤った奢りが日本の官僚組織の崩壊を招いているのだ。これは日本国家の悲劇ではないか。



☆2021.3.8

武田総務大臣の答弁からは総務官僚の腐敗を正そうというより、うやむやに済まそうとする気配が伝わってくる。正しくは起こっている事態を正確に理解していないというべきかもしれない。大臣としての責任を感じるだけの知識がない。2001年森内閣時代の中央省庁再編の目的は「縦割り行政による弊害をなくし、内閣機能の強化、事務および事業の減量、効率化すること」であった。内閣府特命担当大臣が増えて賑やかにはなったが、政策遂行に重要な役割を果たす厚労省、総務省、国土交通省、文部科学省などに統合の弊害が出ていると思われる。大臣の存在が薄くなり、大臣が全ての仕事を掌握していない懸念がある。必然的に内閣府の顔を窺う大臣が輩出し、官僚の倫理観がマヒしてしまう。官僚の人事権は「おらが大臣」ではなく、内閣府が握っているのだ。霞が関では、民間企業の組織運営理論が通じなくなっている。



☆2021.3.6

菅政権は正面から新型コロナウイルスに向き合っていない。国民の命と暮らしを守る内閣ではないことが明確になった。コロナ対策本部長西村大臣の責任も極めて大きい。経済再生担当とは言いながら、日本経済再生のシナリオを語っていない。国民生活が疲弊している現実を見ていない。経済を再生させるのに避けて通れない消費税問題に踏み込もうとしない。経済再生の本質に気づいていない。経済再生はGoTo政策だけで成し得るものではない。デフレ脱却こそが日本経済を再生させ得る政策だ。そのためには旧世紀の指標「プライマリーバランス」に固執する財務省と明確に一線を画すべきだ。消費税減税に踏み込まずして日本経済再生はあり得ない。国民の生活を豊かにすることで日本経済は再生するのだ。外需依存経済がコロナ禍における国民の生命と暮らしを危険に曝していることの‶気付き"が、明確なコロナ対策を生み出すことになる。大臣職は単なる首相の「お取次ぎ衆」ではない。



☆2021.3.4

COCOAは、どうなっているんでしょうか?自民党政権のデジタル化政策は巨費を使うばかりで益がありません。物流センターでシステムを開発した経験から言わせていただくと、システムは必ずバグが生じるものです。現場でバグを見つけてもらい、直ちに修正する。これが大事です。そのためには本格稼働まで早くても半年くらいの猶予が、慣らし運転ですね、これが必要です。何十億かけたって一発勝負なんてことは無理です。カネの問題ではないのです。個々の部品を作るエンジニアは、全体を理解して仕事はしていないのですから。慌てて作ったアプリには必ずトラブルがつきものです。付け焼き刃のリーダーに任せることは危険です。

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☆2021.3.3

リーダ不在の典型的な事例は、東京電力の原子力発電所に見ることができる。恐ろしいことに、あの東日本大震災で毀損した発電所が10年を経た今日、ほとんど手つかずのまま放置されているのだ。放置という表現は誤りかもしれない。正しくは、東電も自民党政府も、また関連する原子力規制庁、原子力規制委員会も、徒に巨費と時間をかけるばかりで何事もなし得ない烏合の衆、無責任集団と化した状態にある。原子力発電所建設時のリーダー、大震災時のリーダー、復興を指揮したリーダーの思いをよそに、今現在のリーダーの多くは、残念ながら解決策もないままにダラダラと日時を過ごしているように見える。福島を「アンダーコントロールした」はずのリーダーも今や知らぬ顔の半兵衛だ。リーダーを考えるとき、この事実を忘れてはなるまい!



☆2021.3.3

リーダーシップとは単にトップが軽々しく「私が責任を取る」と公言することではない。失敗したからと言って、公言したリーダーが本当に責任を取った事例は歴史上皆無である。大体どう責任を取るのかが明確ではないからだ。時の権力者に騙されてはいけない。失敗が明らかとなり、メンバーが塗炭の苦しみを味わっている頃には、そのリーダーは責任ある立場には最早いないのだ。本当のリーダーとはどうあるべきか?各位のご意見をお聞かせください。



☆2021.2.18

リーダーシップ論、組織論、組織運営論に多くの研究課題を投げかけてくれた五輪組織委員会のゴタゴタが終息した。否、これはさらなる混乱の序章かもしれない。どうもこれは最初から仕組まれた田舎芝居であったのではないかと思われる節がある。コロナの先行きが見通せない中、東京五輪開催に向けて国民の意識を高めるために政府が打った手ではないか?とは勘ぐり過ぎか。それにしても「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」とは、お粗末そのもの!「アンダーコントロール」の噓で塗り固めた招致の落としどころが、国民へのツケでは堪らないではないか。



☆2021.2.16

昨年の3月末以来、すっかりZoomによる「リモート仕事」が習慣になってしまった。通勤時間節約でオウチ時間に余裕が生まれ、国会中継があれば欠かさずTVタイムを優先させている。閣僚や質問に立つ議員の発言を聞いていて、思わず「これは不味いゾ!」と感じる日本語が実に多い。選良か、公僕かは別にして、どうも日本語の使い方がおかしい。恐れ入ったのは、わが息子に「申し上げている」という表現だ。別人格であろうが、息子は息子だ!他人に話すのに敬語はマズいだろう。とは言え、人の振り見てナントヤラではないか。この1冊が役立つ!



☆2021.2.12

コンサルタントにとって重要なリーダーシップ論、組織論に、また1つ課題が投げかけられた。東京五輪組織委員会の会長職の立場、委員会の目的と役割、IOCとの関係などを含めてのこの時点でのゴタゴタは、なぜ起きたのか?後任の人選を含めて海外メディアに引きずられる国論に問題はないのか。新型コロナウイルス対策における政権内部の組織のあり方と共通する問題を考えてみたい。COCOAのお粗末、ワクチン契約の稚拙の原因は案外と政権内部の無責任さに原因があるのではないか。



☆2021.1.23

新型コロナウイルスの蔓延によって引き起こされている経済への打撃は、リーマンショックや東日本大震災を上回ることになろう。第三次補正予算や新年度予算案実行でも収まらないコロナの影響は、さらに年度を跨ぐことになろう。アベノミクス以来続くデフレによる国力低下で近隣諸国への影響力は一段と低下することになる。GDP、わけても1人当たりGDPの減少はさらなる国民の貧困化を結果する。加えて未だ先が見えない中で進行している「PB黒字化」への渇望だ。何故日本人自身がPBという亡霊のために自らの国民を傷みつけねばならないのか。



☆2021.1.21

新型コロナウイルスの蔓延に対する政府の対応遅れ、拙さに西村君の存在があると考えます。組織論やリーダーシップ論からの懸念です。加えて、今回河野君がワクチン接種のためのリーダーに任命されました。政策を遂行する上で、今回の人事については引続いての重大な懸念を感じます。日頃、企業内組織のあり方、リーダーシップ指導に当られている諸賢のご意見をお聞かせいただければ幸いです。

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「特別な夏」を元気に過ごしています。2020.8.9

8月9日は、滋賀県東近江市の生家では「墓参り」の日である。
何かの本で読んだことがあるが、日本では比較的珍しいといわれる「二墓制」で、墓石は先祖代々来迎院というお寺の境内にある。
我が家の墓石は今宿家の祖とされるものと、あと5基の墓石がある。
これらは今宿の分家や新家らしく、跡が途絶えた家に代わって代々本家で墓守りをしてきたらしい。これは父親からの伝承ではあるが、父は家を守るということに大した興味がなかったためか、詳しくは分かっていなかったか、子ども達に伝えていない。
それぞれの墓石には戒名らしきものが刻まれているが、判然とせず、もちろん心当たりもないが「昔からそうだった」という言い伝えで、今は長兄が寺域内にあるこの墓のお守りをしている。
来迎院というお寺は、平安時代の創建で元々は天台宗であったが、信長の比叡山焼討後に浄土宗の改宗したらしい。
私の知る限りでは、祖父弥十吉が昭和20年の終戦の年、空襲警報の中でのお通夜で停電となったことを母が生涯気にかけていた。
私の妹は昭和18年生まれ、戦後疫痢に罹り、5歳で他界している。
昭和33年には祖母が亡くなり、祖父、妹に続いて太郎坊山裾にある墓地に土葬されている。この墓地は、草ぼうぼうの土葬用の墓地で土饅頭に木の墓名碑を立てたものであった。
その後、市営の火葬場が出来たことで、狭い寺域内の墓地は別にして、山裾の土葬地が正式なお墓となり、どの家も立派な墓石で設えた墓地を整備していくことになったようだ。
父、母共に火葬で荼毘に付され、現在はこの墓地に眠っている。
(この写真は、東近江市在住の高橋賢司氏がFacebook上アップされたものをお借りしました。中央部が太郎坊山、写真右裾に墓地がある)



「企業診断報告書」(3次試験)2020.7.15

1次試験や2次試験の結果についての資料が出てくる前に3次試験の「企業診断報告書」が出てきた。
指導講師は、山下金吾先生で東京中野富士見町駅(丸ノ内線)に税理士事務所を構えておられた。
当時の診断士試験制度は、1次試験8科目で全科目60点以上合格であり、終身資格保持であった。
ただ、2次試験は合格すると、5年以内に3次試験(現在の実務補習)を受けることが義務付けられていて当時の仕事の関係上15日間3次試験のために会社を休むことは許される環境ではなかった。
そんなことを願い出れば「桑折を纏めて江州に帰れ!」と言われること、必至であった。
1次試験合格がいつであったかは資料が出てきた段階で確認するとして、「報告書」の日付から見て2次試験を受けたのは、昭和47年(1972)であったか。
この年は、長男が生まれ、また、習志野の公団から埼玉大宮の建売住宅に転居している。
会社も大きく変わっていて、特に上司が当時の問屋には珍しい慶応大卒で理解のある方になっていた。
私自身もこの上司に引き立てられて、当時の呼称で「副長」(係長待遇)に昇進していた。
今から思えば不謹慎な話ではあるが、会社には当時「宿直」という制度があり、夜間でも必ず入館できた。
早朝、タイムカードを打刻して富士見町に行き、深夜帰社して打刻、大宮の自宅に帰る15日であった。
山下先生の顧問先である2社を診断させていただいたことがわかる。
期間は、昭和48年11月10日からと、11月16日からのそれぞれ6日間であったようだ。
当時は、PCも何もない時代で報告書はすべて手書き、謄写版刷り?かなりの重量がある。
すべて山下先生の事務所にあった機器を使用させていただいた。
すでに、先生は亡くなられ、また同期となる診断士の方の消息は不明である。

今塾



「未来への道標」—中堅企業の目指すもの— 2020.6.16

自宅待機から過去の諸々を整理していると思わぬものが出てくる。
この原稿は、1968年(昭和43)1月31日であり、所属が業務部商品第2部とある。
社員レポートの募集があり『佳作』評価を受けたようだ。
商品2部は、国内営業部(紳士・婦人・子供外着)で、第1部(肌着部門)
他に、ジャンセン部があり、貿易部、商品管理部(商品センター)があった。
当時、決算期は1月であり、私の担当は東急百貨店の子供外着営業であった。
東横店のバックヤードを知り尽くして、伊勢丹営業に商品を取られないために
売れ筋のゴム編みの女児タートルネックセーターを大量に隠しておいた記憶がある。
当時の山本宗二副社長からも東急の社員として間違えられたこともあるほど、
1日中東横店に居座っていたものだ。当時の売場は、ガラスケースで「島」を作り、
中にレジがあるため「取引先はケースの中に入ってはいけない」決まりだったが、
当人はこれを無視して入り込んでいた。本社仕入と配送センターの納品準備係との
連係を取りつつ、売れ筋商品を確保して翌日納品を実現していたものだ。
この後の人事異動で女児担当仕入係(今でいうMD)になったと記憶する。

今塾



 

息子夫婦から母の日プレゼントのハーブの寄せ植えが送られてきた!
2020.5.5

そう言えば、息子は子どもの頃からハーブが好きで、いく種類かを庭に植えていた記憶がある。また、テッセンが気に入りで今年もベランダで花を咲かせている。

今塾

2020.04.26

今迄は東京での行動が中心で、自宅のある周囲に目を向けてことが少なかった!この時期のハナミズキがこれほど植栽されていたとは驚きです。Stay homeもいよいよ山場を迎えている。この先、どのような舵取りを決断するのか、まさに政権の力量が問われている。
2月から3月を無駄に日時を重ねてきた責任は問われなくてはなるまいが、せめてこの先は失点なきよう祈るばかり!

今塾

☆新型コロナウイルス対策のための「108兆円事業規模」の中身? 2020.4.13

4月6日に、緊急経済対策「事業規模108兆円!」という数字が政府から示され、その数字が、4/7日各紙朝刊で報じられた。
政府は、この時点では実際の財政赤字(新規国債発行)の額を示さずに「事業規模」という表現を使い、その規模の大きさを伝えることにしたらしい。
多少は疚しさを感じていたのか?とは思うが、そうではないかな?
今朝の安倍首相のTwitterでの「くつろぎ」姿からは、本当に全く知らないか、国民を舐めているのか?今時、国王のつもりか?

【新型コロナウイルス緊急経済対策の概要】
 
事業規模108兆円とはいっても、新規国債発行は16.8兆円のみ。

(1)財政赤字=民間黒字拡大分としての「真水」16.8兆円、
これが本来のコロナ阻止の経済対策費である。
(2)税金や社会保障費の猶予 26兆円
猶予であって、支払うことに変わりはない。
(3)台風19号の復旧事業費 19.8兆円
この金額がなんで?

など、新たなGDPにはならない施策や以前から決定している予算などをすべて突っ込んでの「事業規模108兆円」。そこまでやるか!そして、「真水」と言われる16.8兆円の新規国債発行の中身には、早々と、コロナ騒動終息後の経済活動費が計上されている、という。
スピード感、アレッ!コロナを抑え込むための対策経費じゃないの?
イヤイヤ、終息後のための「官⺠を挙げた経済活動」が目的です。

  • 1兆6794億円は「観光・運輸業、飲食業、イベント等に対する支援のために計上。
    官民一体型消費喚起キャンペーン用らしい。
  • 地域経済の活性化のための25億円が含まれている。
    地域へのキャッシュレス導入を支援するという。

ということで「終息後を見据えて」1.7兆円を予算化しています。

緊急事態宣言かと思ったが、どうも「インパール作戦」同様にインパール占領後の祝杯用酒樽を担いで行軍しているようだ。
牟田口軍司令官の「狂気」に匹敵する行いともいえる。
われらが安倍さんに、16.8兆円の財政赤字(新規国債発行)額を隠蔽し、「事業規模108兆円」のみで報じさせたということは、優秀なる幕僚達が、「国民の怒り」を感じていた証左かもしれない。
軍司令官も幕僚達も自分に「非がある」という意識が強くあるために隠蔽工作として「事業規模108兆円」をことさら強調したのか?
いずれは、というより「緊急事態宣言」直後から108兆円の意図が見透かされていて、ますます「信」を失うことになっている事実に司令部、否官邸は気づいているのでしょうか。




新型コロナウィルスで世界中が臨戦態勢にあった3月28日[土]は自宅待機で、午前はぽかぽか陽気、近所のスーパーに買物、桜並木の下を歩く!午後から急に気温が下がり始めて雨、翌29日[日]早朝から雨が雪に一変、3月末の雪とは恐れいる!
2月25日から28日にかけて、安倍首相の全国一斉の小中高の休校、企業活動などの自粛要請が飛び出して俄かに、新型コロナウィルスが身近に迫って来たことに大慌て!武漢発の風土病が3月一杯で全世界を席巻するに至っている!

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☆株式会社西武プパティーズSC合同賀詞交歓会
 2020.1.20

まさに暖冬の最中で、思うように「バーゲン期」にも関わらず売り上げ伸びず!厳しい状況下でしたが、年頭の挨拶に立たれた西武ホールディングスの後藤社長、年初の経済4団体合同賀詞交歓会で、TV取材を集中的に受けたことの内容があまりに悲観的であったことについての話が長く続きました。
西武グループとしては、オリンピック・パラリンピック後も本拠地所沢を拠点にして拡大が続くという結論です。

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☆2020年、すなわち令和ニ年ということになる。
 
2020.01.15

年末年始にかけて、世界は大きく変動しており、戦争の世紀とも言える20世紀の反省に学ぶことなく、再び人類は新しい「危機の時代」に直面している。まぁ、同じ人類であっても20世紀を生き、そして反省した人間達とは別の人間達が21世紀を動かしているのだから、やむを得ないとも言える。ただ、危機の度合いに大きな格差があるため、一気に人類が滅亡してしまうという懸念もある。
そんな時代の始まりに、自分自身、相変わらず20世紀を引きずりつつ恒例の新春賀詞交歓会に参加している。なんとも不可思議な感じではある。
(協)東京問屋連盟、顧問先の会長としてJRアトレグループ、同じく小田急SC合同賀詞交歓会と続き、これからもいくつかに参加することになる。
元日以来、例年と異なる小春日和のような1月ではある。

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