今塾 by 今宿博史 - 営業戦略おもてなしショップ - IMAJUKU by IMASHUKU Hiroshi
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宿屋四郎兵衛
「パワフルワンポイント」
(2005.5.20〜2007.6.1)

No. 39
“こだわりを捨てる”すすめ

“福袋”頼みのブランド
 圧倒的規模で動く“福袋”商戦が、百貨店やファッションビルの有名ブランド在庫を一掃する威力を発揮して今年も始まった。
全体的には、衣料品の小売価格は依然横這いから下向きであることは実感できるところであるが、百貨店やFBで売られるところの、いわゆるブランド商品は高額商品なのであろう。これが“福袋”の賑わいに結集しているように思える。もちろん、初詣と同様に恒例行事の楽しみであるとの見方もあるが、今や、“福袋”なしではブランドビジネスが成立たない向きも多かろう。通常価格では、高いのだ。
 日銀は、金利引上げのタイミングのひとつに消費者物価の動きを見ているが、こと衣料に関しては「デフレ脱却」からは程遠いのが現実だ。消費者も業界全体も「エブリデイ・ロープライス」志向であり、この傾向はまだまだ続くものと考えねばなるまい。
こんな記事を日経MJ紙で見た。「最近ファッションブランドがヒットする打率が落ちてきた」と語るサンエー・インターナショナルの三宅社長の話。「十年ほど前は出せば当たる“10割バッター”が、今では3割も難しい」現状。原因は、「国内外を含めブランドの数は溢れかえるほどあるのに、市場は広がらない」ことにある、との分析だ。

市場は広がるのか?
この「市場は広がっていかない」との発言に注目したい。ここから人口の高齢化問題や景気の回復の遅れなどが指摘されるところであるが、そういった結論では解決には至らないであろう。大手アパレル企業が市場拡大の努力を本気で図っているとは、とても思い難いし、はっきり言って秘策はない。隆盛を極めたブランドもいつかは衰退の運命を辿ることになる。
三宅社長の「打開策」は、「ブランドの買収」、特にターゲットは紳士服という。婦人服中心の同社にとって企業拡大の余地はここにある。といって、紳士服ブランドを今から育てていく余裕はない。「人と時間を買う必要がある」と明言、これが「スピード経営」なのだろう。
同種の話を以前にオンワード樫山のトップからも聞いた。主力ブランドの頭打ちから、会社の売上高を維持していくためには新ブランドが必要、とはいえ育てている時間がない。結局、「買う」しかないんですよ、とのことであった。何もしなければ、業績は横這いから急降下、いくつもの施策を講じて辛うじて前年を維持していく。
全体の市場は広がらない。

ニッチ市場の誘惑
 「アラサー」なる言葉、ご存じだろうか。
昨秋から今春にかけて大手アパレル各社がブランドを打ち出す婦人服のターゲットだ。「三十歳周辺を意味するアラウンドサーティーの略」だ。
「渋谷109」が脚光を浴び始めた90年代半ばに高校生だった世代で、大胆に肌を見せるギャルファッションの洗礼を受け、ルーズソックスやプリクラ、ポケベル・PHS、茶髪をはやらせたトレンド発信力が強い世代だという。
 カジュアル着とセクシーさを加味した従来にはない「新通勤着」で、流行感度の高い彼女達を取り込もうとの算段。キーワードは「セクシー」「カジュアル」「ゴージャス」「モード」の4つ、アラサー達が好むところのこれらのテイストを商品にちりばめたブランドだという。
ファッション業界のいつもの口上を聞くようで片腹痛いきらいもあるが、市場創出の有力な手法ではある。婦人服「3フロア体制」をとる百貨店にとっては、ゾーン構築のできる久々のビジネスチャンスと期待しているようだ。
実際に“アラサー”と捉えられる世代が存在し(言葉はともかく年齢的に存在はしていよう)、百貨店やブランドが演出する感度・センスを体感できる世代であるのかどうかは疑問ではある。
打率の期待度はないか。

ビジネスは理屈ではない
ブランド戦略は、数え切れないくらいのターゲットとそれを構成する数多くのブランド群を生み出してきた。それらがひしめき合い、せめぎ合い、消費者の理解を超えてしまう段階に至っているのではないか。“違いの分かる”消費者がいたらお目にかかりたいと思う。
 ビジネスは、論理や理屈ではない。ところが、ファッションビジネス、ブランドビジネスは「論理」「理屈」がなくては成立たないという矛盾がある。「こだわり」が必要なのだ。そのために、いくら優秀なデザイナーの著名ブランドであっても、どこかで消費者の感度、購買行動と微妙に食い違い始め、そのうちに破断界を迎えてしまうという経過を辿ることは避けられない。
 一分の隙なく、完璧に組み立てられたターゲット戦略、ブランド戦略であっても、そのことがビジネスの勝者であることを保証するものではないのだ。ビジネスの成否は、成り行きには勝てない。

消費者無視のユニクロ
 ユニクロの戦略を考えると、特段のターゲットも無ければ、コンセプト(アパレルで言うところの)も無い。あるのは、とにかく量産の可能な商品のみを扱い、やたら店舗を持ち、徹底的に同じ商品を数多く積み上げる。当然、価格は安い。すべての消費者がターゲットだから、消費者は幾つになっても気軽に買いに行ける。気に入ったものが無ければ他店に行ってください、の姿勢を貫いている。一見、消費者無視に見える。が、違う。
「トイザらス」店が厳しい状況にあると聞く。アメリカから上陸し、立地戦略の手法、新しい店舗のあり方、商品ラインの展開の可能性など、単に子ども服に止まらず、日本の流通業界全体に数多くの示唆を与え続けてきている。典型的に論理・理屈で組み立てられた見事なブランドビジネス、戦略だ。
子ども人口の減少で片付けることのできない事態なのだ。イトーヨーカドーに代表されるGMSの「こだわり」も先の見えない闇。アメリカのギャップやウォルマートの苦戦も伝え始められている。こだわりを捨てて、消費者の声を聞く時ではないか。

東京問屋連盟:問屋連盟通信:2007/1/20掲載
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