今塾 by 今宿博史 - 営業戦略おもてなしショップ - IMAJUKU by IMASHUKU Hiroshi
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宿屋四郎兵衛の辛談辛語
No.52
「ドラッカーの課題に、問屋街が答える時が来ている!」
(問屋連盟通信 2011年7月20日号より)
問屋連盟通信 - 辛談辛語“お上”意識は消えない
 それにしても復興大臣に任命された松本龍の言動は、呆れてものが言えない。宮城県知事が、コメントしたように「大臣と県知事、あるいは市町村長の間には主従関係がない」ことは明白だ。
 しかし、松本氏の命令口調「知恵を出さないやつは助けないぞ!」「県でコンセンサス取れよ。そうしないと、我々は何もしないぞ」とは、霞が関が明らかに上位機関であり、その膝下に県知事が位置付けられている構図だ。これは、多分霞が関で語られている「常識」であろうし、松本某が大臣を辞めたから変わるはずもないであろう。
 「言うことを聞かない奴は助けない」との脅しが、例え相手が被災者であろうと容赦はない。彼の論理は、国民的人気を持つ小泉純一郎氏と共通した政治家としての“におい”を持つ。小泉・竹中路線の経済政策は、それまでの弱者救済政治を改め、自立支援政治を政策の柱とした。やる気があって可能性のある業種・企業は助けるが、後進国型の業種で、やる気を持たない企業は切り捨てる、とハッキリ表明した内閣であった。グローバル経済下における、これが日本の生きる道だと言明したのだ。
 小泉内閣以降の経済の停滞と政治の荒廃ぶりを見る時、小泉氏が残した国民への爪痕は無数に存している。彼の推進した「三位一体」改革による地方の疲弊も、まさにその一つだ。

根本的資質「真摯さ」
 ベストセラーとなった『もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーの“マネジメント”を読んだら』(岩崎夏海著・ダイヤモンド社刊)をお読みになられた方は多かろう。
 松本氏も、まず「どうしたら被災地を復興できるか」を考えるのではなく、『もしドラ』の主人公みなみ同様に「絶対に復興させる」と決めてしまうべきだったのだ。そして、そう決めたらもう考えるのをやめ、すぐ行動に移すべきだった。
 主人公みなみは、ドラッカーに出会う。そして、「マネジャーの資質」とは、「真摯さ」にあることを知り、“電撃に打たれたようなショックを覚え、しばらく呆然とする”。
 「最近は、愛想よくすること、人を助けること、人づきあいをよくすることがマネジャーの資質として重視されている、でも、そのようなことで十分なはずがない」ことに気付く。
 ドラッカーは言う「学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである」(130頁)と。
 明らかに、今の“お上”には、この“真摯さ”が欠如している。

「顧客」とは、誰か?
 再び、松本氏の登場で恐縮だが、大臣は通された応接室に知事が出迎えていないことに不快感を露わにする。そして、「いいか、お客さんが来るときは自分が入ってからお客さんを呼べ」と、叱責する。
 これには誰もが違和感を持ったはずだ。「アレッ、お客さんって誰?」だ。わざわざ東京から来てやっているのに何様のつもりだ。自衛隊の出身のクセに「長幼の序」も知らんのか。復興相は、どうやら被災地を助けるためにやってきた「お客様」のつもりであったようで恐れ入る。
 『もしドラ』のみなみが、最もドラッカーの著書で苦しんだのはこの部分だ、「企業の目的と使命を定義するとき、出発点は一つしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される」(23頁)と明確にドラッカーは述べているのだ。
 みなみにとっては、この「顧客」に何度もつまずき考える。分からない、言葉の意味は分かる。顧客とは「お客さん」だ。だが、甲子園を目指す高校の野球部にとって「お客さん」とは、誰を指すのかが分からない。
 ドラッカーは、「したがって、“顧客は誰か”との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、もっとも重要な問いである」と述べている。

「顧客」とは「感動」!
 『もしドラ』主人公みなみが、苦悩の末に掴んだ、「野球部のするべきことは、“顧客に感動を与えること”なんだ。“顧客に感動を与えるための組織”というのが、野球部の定義だったんだ!」までの経緯については、ここでは省略する。
 みなみが、次に取組む課題は、マーケティングにある。
ドラッカーは言う、「企業の目的は、顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす」(18頁)のだ。

顧客からのスタート!
 『もしドラ』みなみは、さらに前進する。
ドラッカーは主張する、「これまでマーケティングは、販売に関係する全職能の遂行を意味するに過ぎなかった。それではまだ販売である。われわれの製品からスタートしている。われわれの市場を探している。これに対し真のマーケティングは顧客からスタートする。すなわち、現実、欲求、価値からスタートする。“われわれは何を売りたいか”ではなく、“顧客は何を買いたいか”を問う。“われわれの製品やサービスにできることはこれである”ではなく、“顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」
(16頁)と述べている。
 東日本大震災の被災者の皆さんが、何を求めているのか、何を必要とし、何に価値ありとしているのか、まずこれを知ることが、復興相の役割であったのだ。そこに『感動』が生まれるはずだった。

「顧客の声」を真摯に受け止めよ!
復興計画の多くが、阪神・淡路大震災を経験し、罹災者の心理はよく分かっている」との安易ともいえる論議に満足しているフシが気にかかる。
被害の状況も違えば、被災した人達も別人である。基盤とした地域のあり方も全く別であり、阪神・淡路大震災とは、比較にもならない現実が分かっていないという甘さが随所に見受けられる。被害の範囲が、一方は「大都市直下型地震」であり、今回は「大地震+大津波+原発」型であるとの差だけに止まらないことに十分な配慮が払われてはいないのだ。
 復興相の役割は、何より現地を知らない官邸を始めとする政府首脳と現地との「通訳」(パイプ役)に徹すべきであった。そのためにも、被災地を這いずりまわる覚悟がなくては務まらない。自らが「お客さん」だとの認識で現地を高級車で乗り回す感覚では、被災地は救われない。
 この事態を全く他人事の如く眺め、任命責任は口にするものの何ら自身の責任とは感じない菅首相には、若き日の社会運動家としての欠片も残っていない、只管権力の座に縋りつこうとする醜い秀吉の晩年を想起させるのみである。

マーケティングから
イノベーションへ!
 ドラッカーは言う、「マーケティングだけでは企業としての成功はない。静的な経済には、企業は存在しえない。そこに存在しうるものは、手数料をもらうだけのブローカーか、何の価値も生まない投機家である。企業が存在しうるのは、成長する経済のみである。そして企業こそ、この成長と変化のための機関である。したがって企業の第二の機能は、イノベーションすなわち新しい満足を生み出すことである。(略) 企業そのものは、より大きくなる必要はないが、常によりよくならなければならない」(17〜18頁)と述べ、
「イノベーションとは、科学や技術そのものではなく価値である。組織のなかではなく、組織の外にもたらす変化である。イノベーションの尺度は、外の世界への影響である」(266〜267頁)と明確に述べている。
ドラッカーの『マネジメント』から、問屋街という地域のあるべき姿を考える時、イノベーションとは、組織の外、つまり問屋街の外にもたらす変化でなくてはならないということだ。
「イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる」(269頁)と述べていることに留意したい。

『マネジメント』を読み解く問屋街のあり方
 ドラッカーの『マネジメント』を読み解いた『もしドラ』のみなみは、見事、甲子園出場を果たす。
 改めて、問屋街にとっては、(1)「顧客とは」、(2)「問屋街という組織が、組織のなかではなく、組織の外にもたらす変化とは」についてのドラッカーの問いに答える時だ。
※【頁表示は、P.F.ドラッカー著『マネジメント』(エッセンシャル版】
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