今塾 by 今宿博史 - 営業戦略おもてなしショップ - IMAJUKU by IMASHUKU Hiroshi
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宿屋四郎兵衛
「ずばり!単刀直言」
(2007.6.20〜2009.5.20)

No. 21
ユニクロ独走の次に来るもの

小売価格の値頃感
 衣料品の値頃といえば百貨店価格との比較で語られる。たとえば、百貨店で10000円の商品なら、チェーンストア価格で1900〜2900円が通り相場となる。
 それならGMSでは真中の4900〜5900円で、十分にお客は納得するのではないか。また、理屈からいっても、平均価格という捉え方からみても真中があるはずだ。
 データ分析で鳴るイトーヨーカドー鈴木会長の衣料部門改革・革新の根底には、この当たり前ともいえる理論がわだかまっていたはずだ。衣料部門不振の原因は、消費者の値頃感を信じるバイヤーに原因あり、との思いであったろう。
 理論上の真中価格帯を作り上げるべく数々の試みが繰り返された。多くの自主MDブランドが立ち上げられ、そして消えていった。その都度大手商社、アパレルメーカーとの新しい連携話が伝えられた。鈴木会長にすれば、中間価格として、GMSの49(ヨンキュー)は幻ではないはずであった。
 今日のヨーカドーの店頭を見ると、鈴木会長の壮大な試みは失敗に終わったようだ。自主MDブランドに替わって値頃感のあるNBブランドが並んでいる。カリスマバイヤー起用も結局消費者の支持は得られなかったことになる。
 値頃感はあくまで消費者が主導するものだ。

独走するユニクロ
 07年9月以降、「潮目が変わった」といわれる異変が続出している。
 08年に入ってもこの流れは、元に戻るどころか一層加速しているのが現実だ。原油高、アメリカの金融危機に端を発した21世紀型とでもいえる新型世界不況の影響もあろうが、とくに衣料に対する購買意欲の減退は異様だ。
 また、ファッションの変化もあって、衣料の小売価格が極端に下がりすぎてしまったことも一因であろう。さらに、小売価格の基準でもあった百貨店の力が衰え、値下げ販売を常態化させてしまったことも大きいといわねばなるまい。
 このような状況下でユニクロが突っ走っている。今や衣料価格のリーダーはユニクロだと言っても過言ではない。ユニクロの次々に打ち出すシーズン企画、月次企画のみ、消費者の反応が高いようだ。
 ユニクロの動きを見ると、環境面や規模に大きな相違はあるもののかってのダイエーを想起させるものがある。目に見えない“勢い”を感じさせる。それだけ消費者の支持が厚いということか。いくらヨーカドーやジャスコ、西友が技を競ってもダイエーに追いつけなかった時代があったのだ。

「タテ」MDの終焉
 ユニクロの独走する姿にダイエーのかっての雄姿を重ねつつ、一つの仮説を提起したい。
 それは、ダイエーにもユニクロにも共通するMD(マーチャンダイジング)のあり方だ。この手法は、生産地から消費地までの距離を可能な限り縮小し、無駄と思われるコストを徹底削減させ、多数の展開店舗で一気に販売するという大量生産・大量販売の手法なのだ。松下幸之助氏のあの「水道理論」そのものではないか、と感じる。
 生産地はグローバル化されて、今後は中国からアフリカや南米など全世界に及ぶはずだが、「タテ」型MDで生産された衣料製品が、今後も売れつづけることに危惧はないのだろうか。
 ジャスコに代表されるように、すでに日本から中国に店舗投資の主力を移すと公言する企業も、今後増えてくるであろう。ユニクロもご存知の通り早くからイギリス、アメリカ等での出店を加速させることを公約としている。
 企業の論理からすれば、儲かることがすべてであり、儲からないこと、ところに固執することはないのである。「タテ」型MDの限界はすでに日本では明らかであり、これ以上コスト削減も適わないであろうし、店舗を拡大する余地もほとんど無いのが現実であろう。
 蛇口はこれ以上必要ないのだ。

「ヨコ」型MDの可能性
 「タテ」型MDが、製品価値を垂直的に極大化する「流通の仕組み」であるのに対して、「ヨコ」型MDは、製品価値を水平的に極大化する「集積の仕組み」である。
 前者が、商品の流れを設計、コントロールさせることを主とするに対し、後者は、店頭品揃えが中心のMDである。
 もちろん2つのMDは別々にあるのではなく、むしろ両方が並立することが小売事業経営の必要かつ十分条件となる。
とはいえ、今までは流通の仕組み作りを優先する「タテ」型が先行し、それを補完するものとして「ヨコ」型MDが考えられてきた。「タテ」型MDの販売促進的役割を「ヨコ」型MDに期待してきたのだ。
しかし、「タテ」型MDが成熟した今日、本格的「ヨコ」型MDが求められる時代となったと言えるだろう。「タテ」型追求企業の多くを海外マーケットに追い込んだ日本の消費者が、次に求めているものは本格的な「ヨコ」型MDを核とする企業に他なるまい。
販売促進的、補完的機能ではない自立した「ヨコ」型MDが必要なのだ。潮目が変わった消費市場、分けても高度化、成熟化した衣料消費において、新しい店舗作りが急務となる。

小売業の「創造」
 一時期、企業再生という言葉が流行した。しかし、企業には再生などあり得ず、それは「企業創造」の誤りであったろう。
 小売業を再生させるのではなく、新しく創造させるものでなくてはなるまい。「ヨコ」型MDの主役こそ小売業本来の役割だからだ。垂直的に商品をデリバリーする「タテ」型MDの時代から、消費者の生活分類を「くくり」とするMDを構築する小売業こそがこれからの衣料消費のあるべき姿といえるだろう。
 「タテ」型MDが志向してきた仕入先分類基準による品揃えではなく、お客が求める「買い易い、生活に密着した」分類基準で店頭の「くくり」を構成することになる。技術的には、総アイテム数を適正化させる、主役となる商品のボリューム感をどう演出するか、脇役商品の配置に工夫を加える、など課題は多い。
 「タテ」型MDで効果のあったPOSデータの活用なども、従来とは異なる観点から役立つことになる。あくまで店頭「くくり」の目線が消費者サイドであることだ。
 新たな小売業創造には、問屋街の役割が必至となる。小売店の目線に立って、商品の「くくり」を提案できる機能は、現時点、問屋街にしか存在しないからだ。
 「ヨコ」型MDの確立が小売業を創造し、問屋街を新たに創造することになる。
東京問屋連盟:問屋連盟通信:2008/8/1掲載
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