今塾 by 今宿博史 - 営業戦略おもてなしショップ - IMAJUKU by IMASHUKU Hiroshi
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宿屋四郎兵衛
「ずばり!単刀直言」
(2007.6.20〜2009.5.20)

No. 34
“1月は行く、2月は逃げる、3月は去る”
(脳科学者・茂木健一郎氏「暮らしのクオリア」より)

1日の重さ、大切さ
 加齢は、1年を思いのほか早く感じさせるという人が多い。
 だが考えてみると、長年ファッションの世界に居たせいか、1年を「春夏秋冬」、また12か月で常に考えるクセが付いてしまい、さらには1年って結局、「52週間しか無いやないか」、なんて考えてしまうせいか1年の短さ、長さの怖さは人並み以上かも知れない。つねに1年単位で考えてきたために、ひと月、ひと月の感懐に浸っていることが少なくなってしまったようだ。
 それだけ人間らしさが薄れていくようで、われながら“あわれ”である。ファッションの世界なんぞに、早く「おさらば」したいものと思わぬでもないが、これがまた不思議なことに、「うまく仕事が運ばぬことが、楽しみ」といった気持も捨てがたい。
考えてみると人間なんて、いい加減なものだ。とはいえ、1日、1日の積み重ねで1年が成り立っており、売上げもまた、1日の積み上げである。1日の怠惰がその後の人生を左右してしまうことだってある。
 このことは、人間の哀しさは、歳月がいずれ教えてくれるまでは、十分には分からないものだと諦める以外にはない。

1月は福袋と共に行く
 1月商戦は、「福袋」でスタートした。
 年中行事と化した福袋商戦、終わると同時に百貨店では、翌年のための企画・準備が始まる。秋冬物で、色やサイズの残りものの処分のために始めた伝統的商法が、いつの間にか1月商戦のメインになってしまった。
それも新聞紙等へのメディア対策の一環で、福袋の成否が、低い百貨店の株価に影響を及ぼす。
 「売れる!」となると誰もが目を付けるもので、有力ブランド・ショップの目玉商材となり、GMSや各種SC、FBの1月のメイン商材となってしまった。もはや百貨店の独壇場ではなくなったのだ。
 福袋の歴史がどのようなものか、よく調べてはいないが、多分江戸時代の呉服店等から始まったものかも知れない。
 1月はまだ、多少なりとも賑わいがあったように感じる消費動向も、2月に入って一段と寒さが身にしみるようになってきた。「昔から2月は寒かった、今に始まったことではない」と言いつつも、今年の底冷えは格別のようだ。

“2月を逃がすな”
 結局1月商戦は、福袋の盛り上がりだけで終結した。
決算期が近付いたこともあって、ついに大手百貨店の一角、ミレニアム・リテーリングが崩れた。他のグループにも噂は絶えない。地方名門百貨店の衰退とともに、消費者は百貨店業態を不要と見なしたのか。
ここ数年来のこととはいえ、2月のクリアランス・セール、ラストセール等の呼び込みの迫力も薄れ、寒さに反比例して春物の展開が早まっているようだ。
 人間の心理として、安さの魅力も捨てがたいが、それ以上に将来に対する不安感を少しでも早く払拭したい、との思いが、春物の明るいカラー、軽さを求めている。カラー豊富な品揃えで老いも若きも引き付けるユニクロのあの色だ。
 幸い、秋冬物の発注を控えたせいで各社の在庫は重くない。“逃げる2月”を逃がさずに、しっかり春の明るさで引き止めておきたいというのが、商売人の心情だ。例年通り「2月は、まあイイや」的に甘く、軽く考えていたのでは、09年は乗り切れまい。
 気温の低さはあるが、それ以上に消費者心理は冷え切っているのだ。物議をかもした時代錯誤的「定額給付金制度」の発想は、完全に国民の成熟化を見誤っているし、いかに日本国民のレベルを低く考えているかの象徴的政策と言えよう。
 少なくとも、今のファッションを理解し、購入する消費者がこの程度のレベルではないことを十分に承知し、ビジネスを展開していなければ、即座に市場からリタイアを余儀なくされるだろう。
 2月は、ファッションビジネス業界にとって勝負の月だと宣言しておこう。2月を安易に流しては取り返しがつくまい。

心理を変えるカラー
 「色彩の研究は、ニュートンの実験に始まり今日の色彩表示体系に至る流れと、ゲーテの観察に始まる色の主観的な体験の現象学の流れとがあり、そこに両者に欠けた色覚の生理学の流れが加わっている。
さらに色には、感情や文化と結びつく複雑な側面もある」(中公文庫「色彩心理学入門」大山 正著)
09年のファッションにとって、色=カラーは重要な位置を占めるのではないかと考えている。もちろん、カラーとファッションは一体であり、何を今更と思わぬではないものの、上掲の「感情や文化と結びつく複雑な側面」について注目をしなければなるまい。
 ユニクロが展開するファッション(あれをファッションとは言わないとの意見もあるが)が、まさに独り勝ちの状況にあることは普く知れ渡っている。カラー展開の豊富さは、手法としては過去のものだが、今までのファッション企業では成し得なかったものだ。
 言うまでもなくカラーが豊富であることは、それだけ企業としての在庫負担が増えることを意味するからだ。普通の小売企業で幾度もトライを重ねながらなし得なかった革命的仕組みが、ユニクロの存在価値である。

“3月もカラーが勝負”
「現在の消費低迷の『買えるけど買わない』現象と、消費のプライオリティ(優先順位)の変化」(繊研新聞)についての指摘は、興味深いものだ。
確かに、月を追って深刻さを増す不況感、連日の人員削減報道の苛烈さは、収入の多寡にかかわらず「ここは我慢」の心理を優先させるかも知れない。しかし、いつまでも「我慢」の心理状態を維持することは、人の体調を悪くしてしまうことのも繋がる。
人の目を気にする消費者よりも、自分の心理を優先させる消費者の方が圧倒的だ。無意識ながら、世の中の閉塞感を打破しようとする新しい時代の流れが、消費者が求める商品のカラーに表われて来よう。
末期政権の破れかぶれ的時代錯誤の「定額給付金」や、埃を被った「政府紙幣」の発行などの古い手法の消費喚起策などで、消費が盛り上がることはあり得ない。
ファッションには、カラーという、なにものにも代え難い手段を持っている。また、世界に先駆ける衣料関係の素材の宝庫でもある。川上企業の大手が、自動車や電機関連の素材・部品提供で痛手を受けたこととファッションとは所詮無縁である。
 問屋街にとっても、無駄に“3月は去る”結果とならないようにしなければならない。  
東京問屋連盟:問屋連盟通信:2009/2/20掲載
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